Cortex-Aプロセッサのアプリケーションの例

ARM Cortex™-Aアプリケーション プロセッサ シリーズは、超低コストのハンドセットから、スマートフォン、モバイル コンピューティング プラットフォーム、デジタルTV、セットトップ ボックス、企業ネットワーキング、プリンタ、サーバ ソリューションに至るまでの、多機能なOSプラットフォームおよびユーザ アプリケーションをホストするデバイス向けに幅広い範囲のソリューションを提供します。 高性能なCortex-A15プロセッサ、スケーラブルなCortex-A9プロセッサ、市場で実証されているCortex-A8プロセッサ、および高効率なCortex-A7およびCortex-A5プロセッサは、すべて同じアーキテクチャを採用しているため、従来のARM、Thumb®命令セットおよび新しい高性能かつコンパクトなThumb-2命令セットのサポートを含め、完全なアプリケーション互換性を備えています。
Cortex-A15およびCortex-A7は、各種拡張機能をサポートしています。これにより大規模な物理アドレス領域、ハードウェアによる仮想化、およびbig.LITTLE処理を可能にするAMBA4 ACEコヒーレンシを実現します。

高度な計算が要求されるアプリケーション、多機能なオペレーティング システムを実行するアプリケーション、およびインタラクティブなメディアおよびグラフィックス エクスペリエンスを提供するアプリケーションで使用されるCortex-Aプロセッサは、最新テクノロジを使用した、必携のモバイル インターネット デバイス、例えば携帯電話や超軽量ネットブックまたはスマートブックといったものから、車載インフォテインメント システムおよび次世代のデジタルTVシステムまで、幅広いアプリケーションに対応します。
Cortex-Aプロセッサは、完全なインターネット エクスペリエンスを提供することを意図して設計されていますが、次のような幅広いアプリケーションに対応します。
| 製品タイプ | アプリケーション |
|---|---|
| ネットブック、スマートブック、タブレット、eリーダー、シン クライアント | |
| スマートフォン、多機能携帯電話 | |
| セットトップ ボックス、デジタルTV、Blu-Rayプレーヤ、ゲーミング コンソール | |
| インフォテインメント、ナビゲーション | |
| レーザージェット プリンタ、ルータ、ワイヤレス ベース ステーション、VoIP電話および機器 | |
ワイヤレス インフラストラクチャ | Web 2.0、ワイヤレス ベース ステーション、スイッチ、サーバ |
Cortex-Aプロセッサの成功は、これらのプロセッサのライセンスを取得してさまざまな市場で数多くの成功ストーリーを作り上げてきたパートナー各社の成功の上に成り立っています。
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Cortex-A7およびCortex-A15は、AMBA4 ACE(AMBA Coherency Extension)を備えた1~4つのコアクラスタを超えるマルチコア コヒーレンシを拡張します。
すべてのCortex-Aプロセッサは、共通のアーキテクチャと機能セットを備えています。 このため、Cortex-Aプロセッサは、設計間のソフトウェアの互換性と移植性が最も重要視されるオープン プラットフォーム設計に最適なソリューションです。
Cortex-Aシリーズ プロセッサは、完全なソフトウェア互換性を維持しつつ、さまざまな求められるピーク性能ポイント、スケーラビリティ、電力効率、およびシリコン コストを提供することによって、設計の柔軟性を提供します。
| コア | Cortex-A5 | Cortex-A5 MPCore | Cortex-A8 | Cortex-A9 | Cortex-A9 MPCore | Cortex-A15 MPCore | Cortex-A7 MPCore | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ARMv7 | ARMv7 + MP | ARMv7 | ARMv7 | ARMv7 + MP | ARMv7 + MP | ARMv7 | ARMv7+MP+LPAE | |
GIC-390 | 統合GIC | GIC-390 | GIC-390 | 統合GIC | 統合GIC | 統合GIC | GIC-400 | |
L2C-310 | L2C-310 | 統合 | L2C-310 | L2C-310 | L2C-310 | 統合 | 統合 | |
| 期待される 実装 | 300~800 MHz | 300~800 MHz | 600~1,000 MHz | 600~1,000 MHz | 600~1,000 MHz | 800~2,000 MHz | 1000~2,500 MHz | 800~1,500MHz |
DMIPS/MHz | 1.6 | CPUあたり1.6 | 2.0 | 2.5 | CPUあたり2.5 | 5.0(デュアルコア) | TBC | CPUあたり1.9 |
Cortex-A9プロセッサは、シングル コア プロセッサまたは1~4コアのマルチコア論理合成可能プロセッサとして使用でき、それぞれはCPUあたり2.5 Dhrystone MIPS/MHzを実現します。 シングル コア実装では、プロセッサの面積に最適化された実装により、従来のエンベデッド設計向けに最小のダイ面積と優れたエネルギー効率が提供されます。一方、速度に最適化されたマルチコア実装では、最大4倍の総合パフォーマンスに加え、キャッシュ コヒーレンス、統合されたペリフェラル、高度なバス インタフェース オプションなどの追加のメリットが提供されます。
また、デュアル コア マルチコア ソリューションがハード マクロとして用意されており、実装においてARM高性能フィジカルIPを利用することで2 GHz以上のティピカル パフォーマンスが実現されます。
Cortex-A9プロセッサには、次のような特長があります。
また、Cortex-A9は、完全構成のデュアル コア ハード マクロとしてTSMC 40G/GLプロセス用にハード化され、 ティピカル シリコンから選別された場合に2 GHz以上のパフォーマンスを提供します。 これらのマクロは、シリコン メーカに対して、各種高性能市場向けにARM低消費電力ソリューションを提供するための低リスクかつ短期間のパスを提供します。
Cortex-A8プロセッサは、デュアル発行のイン オーダ型スーパースカラ プロセッサで、MHzあたり2.0 Dhrystone MIPSを実現します。従来のシングル プロセッサ ベースのデバイスに求められる高いレベルのパフォーマンスを提供する高度に最適化された電力効率の高い実装をターゲットにしています。 Cortex-A8は、市場でARMv7アーキテクチャの地位を確立する元となったプロセッサです。Cortex-A8は、スマートフォン、スマートブック、ポータブル メディア プレーヤ、その他のコンシューマおよびエンタープライズ プラットフォームにおける多様なアプリケーションで既に入手可能です。
Cortex-A8プロセッサには、次のような特長があります。
Cortex-A5プロセッサは、最小、最低消費電力のARMマルチコア プロセッサであり、さまざまなデバイスでインターネット接続を可能にします。 超低コストのハンドセット、多機能電話、スマート モバイル デバイスから、量産エンベデッド型の一般用および工業用デバイスに至るまで、多種多様なデバイスに対応しています。Cortex-A5プロセッサは、Cortex-A8プロセッサ、Cortex-A9プロセッサ、およびCortex-A15プロセッサとの間で完全なアプリケーション互換性を備えているため、Android、Adobe Flash、Java Platform Standard Edition(Java SE)、JavaFX、Linux、Microsoft Windows Embedded、Symbian、Ubuntuなどの経験豊富な開発者やソフトウェア エコシステムを即座に利用することができます。 Cortex-A5プロセッサには、次のような特長があります。
Cortex-Aプロセッサは、ポータブル型のメディア リッチなデバイスに最適ないくつかの主要なテクノロジを共通に備えています。
RISCプロセッサ コア | 命令セット アーキテクチャ |
| |
メディア アクセラレーション | マルチコア テクノロジ |
| |
高度なメモリ システム | システム拡張機能 |
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ARM MPCore テクノロジの提供する設計柔軟性により、プロセッサは、統合されたキャッシュ コヒーレントな形式で1、2、3、または4個のCPUを動作させることが可能です。これらのマルチコア プロセッサ クラスタは、レベル1キャッシュの境界で完全にコヒーレントです。さらに、アクセラレータ コヒーレンス ポート(ACP)を介することで、SoC(System on a Chip)の残りの部分に制限付きコヒーレンシを拡張するよう設定することもできます。 ACPは、非キャッシュ メモリ ビューを持つシステム マスタとなる周辺回路、およびアクセラレータ(たとえば、DMAエンジンまたは暗号化アクセラレータ コア)が、完全にキャッシュ コヒーレントな形式でプロセッサ キャッシュを共有することを可能にします。マルチコア クラスタには、グローバル割り込みコントローラ(GIC)アーキテクチャに準拠する、プライベート ペリフェラルを持つ統合割り込みおよび通信システムが含まれており、パフォーマンスの向上とソフトウェアの容易な移植が可能になります。このGICは、0(レガシ バイパス モード)~224個の独立した割り込みソースをサポートするように構成可能で、低レイテンシ割り込みパスを多数のデバイスに提供できます。 このプロセッサは、シングルまたはデュアル64ビットAMBA® 3 AXI™インターコネクト インタフェースをサポートし、オプションでSoC内の異なるアドレス空間の間のフル スピード フィルタリングを可能にします。
MPCoreテクノロジのインテリジェンスの核となっているのは、MPCoreテクノロジが有効なすべてのプロセッサに統合されているインターコネクト、調停、通信、キャッシュ対キャッシュおよびシステム メモリ転送、キャッシュ コヒーレンス、およびその他のマルチコア機能を管理するスヌープ制御ユニット(SCU)です。
ARM MPCoreテクノロジは、非常に効率の良い、スケーラブルなマルチプロセシングCPUクラスタを実現し、幅広い範囲のパフォーマンスと極めて低いソフトウェア オーバーヘッドを可能にします。 対称型マルチプロセシング(SMP)モードでは、OSスケジューラが処理クラスタに対するスレッドのすべての割り当てを処理します。これにより、この処理が実行中のアプリケーションに対して透過的になります。 最新の上位レベルのオペレーティング システムには、この動作モードのサポートが組み込まれています。