未来のソフトウェア定義型自動車の実現を目指すSOAFEEのメンバー数が50社を突破

November 11, 2022

 

発表の概要:

  • SOAFEEのメンバー数が2021年9月の発足当初の4倍に増加、シリコンベンダー、ソフトウェアプロバイダー、システムインテグレーター、クラウドサービスプロバイダー、OEM、ティア1メーカーなど、自動車サプライチェーンの意見を採用
  • 開発者が利用しやすい、新規リリースのリファレンス実装
  • ブループリントおよび統合ラボのイニシアティブを開始し、SOAFEE SIGの開発者サポートを拡充

英Arm(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:神奈川県横浜市、以下Arm)はこのたび、SOAFEEのメンバー数が発足当初の4倍に増加したことを発表しました。シリコンベンダー、ソフトウェアプロバイダー、システムインテグレーター、クラウドサービスプロバイダー、OEM、ティア1メーカーなど、自動車サプライチェーン全体にまたがるメンバーは50社を上回っており、現在も毎週のペースで増加を続けています。こうした急成長は、ソフトウェア定義型への移行とそれに伴う機会に対する、自動車業界の真摯な取り組みを裏付けるものです。

ソフトウェア定義型の機能は自動車の未来を担う存在ですが、この技術にはかつてない複雑化が伴います。現在、車載関連ソフトウェアには3万人の開発者が従事しており、今日の高度な自動車には、1億行ものコードが要求されます。今後、完全自動運転車には、最低でも5億行のコードが使用される見通しです。また、2030年には、車載ソフトウェアの開発者数は25万人を上回ると予想されます。従来型の設計手法では、車載ソフトウェアへの需要増に対応できるような開発規模の拡張は不可能です。

Armのオートモーティブ事業部門シニア・バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるディプティ・ヴァチャーニ(Dipti Vachani)は、次のように述べています。「こうした理由で、モダンなソフトウェア開発手法を自動車分野にもたらす、ソフトウェア定義型自動車向けのオープン標準準拠のアーキテクチャとして、Armは昨年、SOAFEEを発足しました。私たちがソフトウェア定義型自動車の未来を形作る中、このSOAFEEは、従来の自動車業界とソフトウェア開発コミュニティが一丸となり、それぞれの専門知識、テクノロジー、製品を共有する機会となっています」

SOAFEE発足の背景には、解決すべき3つの課題が存在します。多数のシリコン・ソリューションを対象とするソフトウェアの再利用、クラウドからエッジに至る容易なソフトウェアのデプロイ、そして、ソフトウェアの開発工程の前倒しを行い、製造後にアップデートをデプロイ可能な「シフトレフト」です。こうした課題の解決について、わずか1年で次のような大きな進展が見られます。

  • SOAFEEアーキテクチャの定義が完了:ソフトウェア定義型自動車の複雑性の課題を解決する上で、ソフトウェアの再利用は必要不可欠であり、その基盤となるアーキテクチャを定義するには、一貫性が重要な要素となります。SOAFEEアーキテクチャの第1バージョンは、分科会(Special Interest Group: SIG)によって定義・文書化されています。これが目指すのは、既存のオープンスタンダードを各種コンポーネントで再利用しつつ、車載アプリケーションのミックスドクリティカルな要件のニーズに応じて、こうした基準を拡大することで、車内の任意のソフトウェア定義型機能が、同一の開発手法を利用可能な環境です。

  • クラウド・トゥ・エッジのアプリケーション開発:SOAFEE SIGは現在、クラウドサービスプロバイダー各社との協業を進めており、SOAFEEベースの設計を実現することで、クラウドネイティブな手法を自動車業界に導入しようとしています。こうしたブループリントは、自動運転、ADAS、インフォテインメントなどのアプリケーションに特化したもので、これらのワークロードをクラウド環境にホストし、SOAFEEのリファレンス実装またはSOAFEE準拠の商用サービスを使用し、エッジに導入することで実現します。SIGは2022年中にはSOAFEE初のブループリントをリリースし、SOAFEEを用いた自動運転アプリケーションの開発状況を明らかにする予定です。

  • SOAFEEのオープンソース・リファレンス実装の第1弾:SOAFEE SIGは、オープンソース・リファレンス実装の第1弾のリリースに成功しています。この結果、Autoware.autoの自動運転アプリケーションを使用した、ソフトウェア定義型ワークロードのコンテナ化されたデリバリーの事例からも分かる通り、開発者は現在すでに作業を開始できる状況が整っています。SOAFEEのリファレンス実装の第2弾リリースは、2022年末までの公開を予定しています。コラボレーションを推進し、SOAFEEを中心としたコードベースのコミュニティを拡大するため、Linaroなどのメンバー各社は現在、こうしたリファレンス・ソフトウェア実装と、インテグレーション・ラボと呼ばれるハードウェア・プラットフォームを中心とした共同インフラストラクチャの構築に従事しています。

自動車の未来を担うのは、ソフトウェア定義型とArmテクノロジー

ソフトウェアは今や自動車の至るところに採用されており、自動車業界にとっては、開発アプローチの見直しとモダナイズによって解決すべき課題が発生しています。しかし、安全性、持続可能性、快適性を追求する新たなアプローチの技術革新がもたらす機会は、ソフトウェアに伴う課題を大きく上回る存在です。そしてこれは、自動車、IoT、クラウド、モバイルデバイスの市場で長きにわたり革新を起こしてきた、ArmとArmエコシステムが真正面から見据える未来です。SOAFEEは、こうした取り組みにおける重要な柱であり、Armベースの未来の自動車を定義し続けることで、重要な役割を果たしています。

Armについて

Armのテクノロジーは、コンピューティングとデータによる革命の中心として、人々の暮らしや企業経営のあり方に変革を及ぼしています。そのエネルギー効率に優れたプロセッサー設計とソフトウェアプラットフォームは、2,400億個以上のチップを通じて高度なコンピューティングを実現し、センサーからスマートフォン、スーパーコンピュータまで、あらゆる製品をセキュアにサポートしています。Armは1,000社以上のパートナーとともに、チップからクラウドまで、AI駆動のコネクテッド社会の中核となるコンピューティングのあらゆる分野において、設計、セキュリティ、管理を支えるテクノロジーの最先端を担っています。

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