「Works on Arm」イニシアティブにより、主要クラウドプロバイダーからArmベースのインスタンスが利用可能に
発表の概要:
- Works on Armイニシアティブを通じてArmベースの開発プラットフォームを無償公開し、開発者のイノベーションを支援
- 主要クラウドプロバイダー各社がArm Neoverseベースのコンピューティング・インスタンスを提供
- 100件以上のオープンソース・プロジェクトをWorks on Armがサポート、クラウドからエッジに至るインフラストラクチャ全体でソフトウェア・イノベーションを実現
Armの最新版Neoverseロードマップは、Armの実現しているパフォーマンス、効率性、用途特化型演算が、インフラストラクチャ市場のニーズに応えていることを明確に示しました。英Arm(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:神奈川県横浜市、以下Arm)はこのたび、Armベースの開発プラットフォーム、クラウドインスタンス、CI/CD環境への無償アクセスを提供することで、Armアーキテクチャを用いた各種プロジェクトの構築、テスト、最適化で開発者を支援する「Work on Arm」イニシアティブの拡張を発表しました。
また、Works on Armイニシアティブの一環として、AWS、Equinix、Google Cloud、Microsoft Azure、Oracle、Tencentなどの主要クラウドプラットフォーム・プロバイダー各社がNeoverseベースのコンピューティング・インスタンスを提供し、Armベースのクラウド演算リソースを無償で容易に利用できるよう、開発者向けの選択肢を幅広く提供していることも公開しました。
さらに、Works on Armは現在、ソフトウェアスタック全体にまたがる100件以上のオープンソース・プロジェクトをサポートしています。主なプロジェクトは以下の通りです。
- Bazel、Jenkins、Travis CI、gVisor、Kataのコンテナなどのクラウドネイティブ・プロジェクト
- Julia、Node.js、Python、Ruby、Ocamlなどの言語
- AlmaLinux、Alpine Linux、Debian CI、ELRepo、KVM、Xen ProjectなどのOS/仮想化プロジェクト
- MariaDBやScllyaDBなどのデータベース
上記のプロジェクトでは、Armベースのプラットフォームを利用することで構築時間を短縮し、改善したリグレッションテストやバグの解決といった、広範な一連のテストを実行しつつ、パフォーマンスのベンチマーキングと最適化を実施できます。Armは現在、全体的な開発者体験を向上させるための基盤を提供しつつ、Armアーキテクチャを利用する開発者向けに、より作業しやすい環境を整えています。
Works on Armの対象は、クラウドだけにとどまりません。ArmはminiNodes社とのパートナーシップを通じて、Jetson NanoやRaspberry Piなど、IoT/エッジ・プラットフォームへのホストアクセスも実現しており、エッジネイティブなソフトウェアとユースケースの開発をサポートしています。また、Arm Virtual Hardware(AVH)では、ArmベースのIoTエンドポイント・デバイスを対象にクラウドホスト型の仮想モデルを提供することで、かつてない高水準の環境を実現しています。Armは現在、CI/CDワークフローなどの開発ユースケースの促進で組み込み開発者を支援しているだけでなく、パートナーのCorellium社との協力を通じ、Armサーバー上にAVHをホスティングすることで、Armベースのクラウド演算のあらゆるメリットを提示しています。
Armのインフラストラクチャ事業部門シニア・バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるモハメド・アワッド(Mohamed Awad)は、次のように述べています。「Arm Neoverseは、未来のインフラストラクチャ・ソリューションのロードマップを提供し続けており、開発者は、Neoverseが実現するあらゆる機能の活用を切望しています。Works on Armプログラムにより、世界中のクラウドネイティブな開発者は今後、Armベースの演算リソースを、時間と場所を問わず無償で利用できます。オープンソースに対するArmの継続的なコミットメントと、ソフトウェア・エコシステム全体の充実したパートナーシップが1つになることで、私たちは、Armベースのインフラストラクチャの未来をともに構築していきます」
ソフトウェアがArm上で当然に動作することが共通認識となっている活況な開発者エコシステムは、新時代のコンピューティング・インフラストラクチャを構築する上で重要な存在です。クラウド、エッジ、通信のソフトウェアプロジェクトの最適化においてArmの開発者が果たす役割は極めて大きく、こうしたエコシステムに対するArmのコミットメントは、以下の3つの要素に支えられています。
- オープンソースのリーダーシップ:Armは、オープンソースのソフトウェア・エコシステム全体で研究開発に貢献しています。具体的な分野としては、主要な言語、ライブラリ/コンパイル、OS、コンテナ・ランタイム/オーケストレーション、AI/MLフレームワーク、クラウドソフトウェア・ワークロードの実現・最適化が挙げられます。
- ソフトウェアのパートナーシップ:商業的にサポートされるソフトウェアの顧客企業でのデプロイに対応するため、Armはソフトウェアスタック全体でISVのパートナーシップを構築し続けています。Armアーキテクチャは現在、市販の代表的なOS、CI/CDプラットフォーム、クラウドネイティブISVによってサポートされています。
- 円滑な開発環境:開発者がイノベーションを実現できるよう、Works on Armをはじめとするイニシアティブを通じて、ツール、マニュアル、プラットフォームを提供しています。
Armについて
Armは、業界最高の性能と電力効率に優れたコンピューティング・プラットフォームであり、コネクテッドな世界における人口の100%に貢献する比類のないスケールを備えています。Armは、演算に対する飽くなき需要に応えるため、世界をリードするテクノロジー企業に先進的なソリューションを提供し、各社がAIによるかつてない体験や能力を解き放つことができるよう支援しています。世界最大のコンピューティング・エコシステムと2,000万人のソフトウェア開発者とともに、私たちはArm上で築くAIの未来を形作っていきます。
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