IoTの急成長を支えるArmベースのマイクロコントローラ
IoTシステム全体における分断や多様性の課題に対処し、持続可能なサービスを大規模に提供するため、Armとそのパートナーは、エンドポイントからクラウドまでまたがるIoTシステムの開発と展開を急加速させる取り組みをともに推進しています。
Project Centauriは、Armの既存のソフトウェアイニシアティブを、単一のマイクロコントローラ(MCU)ソフトウェア戦略の下に統合したものです。これは、セキュアなArm Cortex-Aベースのエッジエコシステムのニーズに対応するProject Cassiniと同様の方法で、業界共通の問題を解決し、導入の障壁を低減するとともに、Arm Cortex-Mエコシステム全体を拡大できるように設計されています。
Project Centauriについて
Project Centauriは、仮想および物理的なMCUハードウェア間におけるIoTアプリケーションの移植性を担保するために基盤となる標準を定義します。異なるクラウドサービスプロバイダー(CSP)スタックからのセキュアなファームウェアアップデートを使用して、この機能を実証します。シリコンパートナーがSDKとして提供でき、CSPが各社のIoT端末で使用できるとともに、ODMおよびOEMが活用できるように、Armはオープンな形でエコシステムと連携しています。
IoTの価値を引き出すには、エッジからエンドポイントまで摩擦が無いことが重要であり、これは広く受け入れられた業界標準があって初めて可能となります。Open-CMSIS-CDIは、ArmとLinaroによるプロジェクトであり、定評あるトップクラスのAPIを集め、基盤となるデバイスソフトウェアインターフェイス一式を定義しています。これらはIoT機器に接続されたあらゆるMCUでサポートされ、単純に機能する基盤を形成することで、イノベーションや差別化といった重要なことに集中できるよう開発者を支援します。
Open-CMSIS-Packは、デバイスおよびボードサポート、ソフトウェアコンポーネント、ミドルウェア、社内ソフトウェアのパッキングならびにデリバリーの標準であり、Cortex-Mの標準を実現するために不可欠なものです。このプロジェクトは、LinaroがArm、NXP、およびSTと共同で運営しており、すでに9000以上のMCUをサポートし、大きな導入実績を上げています。
現在、何十億にも及ぶIoTデバイスが日々使用されており、セキュリティはこれまで以上に重要になっています。PSA Certifiedは、セキュアブート、セキュアなアップデート、暗号化サービスなどを含む、セキュリティ目標に基づいて構築された、コネクテッドデバイスを保護するフレームワークを提供します。
Trusted Firmware-M(TF-M)は、アーキテクチャ仕様に準拠し、Cortex-MベースのMCUの基本的なセキュリティ機能を対象にする、再利用可能なコンポーネントを提供することにより、PSA Certifiedガイドラインのリファレンス実装を実現しています。
Armは、ローコードまたはノーコード開発、MLOps、クラウドサービスなど、さまざまな分野のパートナーと協力し、IoTエコシステム全体の規模における段階的な変化をもたらすことに取り組んでいます。アプリケーションベンダーが構築し、サードパーティのツールベンダーが広く採用できるコンポーネントの標準的セットを提供することで、イノベーションの実現を目指します。
Open IoT-SDKは、スケーラブルで一貫性のある方法での製品開発を可能にするソフトウェアフレームワークです。開発者が直接使用でき、パートナー企業が利用できるリファレンス実装を提供します。開発者は、リファレンス実装の個々のコンポーネントをKeil StudioやサポートされているサードパーティツールなどのArmツールを使用してデプロイすることができます。
Armのツールとソフトウェアでスタート
開発者がより迅速に、確信を持ってイノベーションに取り組むことを支援する、Armのツールとソフトウェアについてご参照ください。
Virtual Hardware
Arm Virtual Hardwareは、アプリケーション開発者がハードウェアなしでもソフトウェアを開発・テストできるようにするための、ArmベースSoCの正確なモデルを提供します。クラウド上でのシンプルなアプリケーションとして動作し、CI/CD(DevOps)およびMLOpsワークフローなどの最新のソフトウェア開発プラクティスを使用します。
Solutions for IoT
Arm Solutions for IoTは、Arm Corstone、Centauri準拠ソフトウェア、Arm Virtual Hardwareをシンプルなユースケース別のソリューションにまとめ、ハードウェアの入手に先駆けた開発を可能にします。Solutions for IoTは、Open-IoT-SDKを含むように拡張されています。
Keil Studio Cloud
現在オープンベータ版として利用可能なKeil Studio Cloudは、IoT、ML、組み込み開発向けのブラウザーベースのIDEです。インストール不要のツール、すぐに実行可能な例、Git統合、ウェブデバッギングなどによって、次なるプロジェクトを加速させ、数分以内にコードをデバイス上で実行させます。
Arm Virtual Hardware Labシリーズ
Virtual Labシリーズでは、Arm Virtual Hardwareの使い方や、製品設計を最大二年加速する方法をご紹介しています。
Project Centauriの関連情報
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過去の Arm IoTニュースレターをご覧ください。