Arm、「Arm Flexible Access」を通じたArmv9プラットフォームへの低コストで手軽な アクセスで、エッジAI革命を加速
発表の概要:
- IoT/エッジAIのワークロード向けに最適化された世界初のArmv9エッジAIプラットフォームが、Arm Flexible Accessを通じて利用可能となります。これによりイノベーターは、エッジでの先進的なAI性能とセキュリティを低コストかつ容易に利用することができます
- 400件以上のテープアウト実績と300社以上のアクティブメンバーを誇るArm Flexible Accessは、エコシステム全体で急速なイノベーションを推進し続けており、スタートアップやOEMが、次世代のインテリジェントなエッジデバイスを短期間で開発できるよう支援しています
英Arm(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:神奈川県横浜市、以下Arm)は本日、「Arm® Flexible Access」の提供範囲を拡大し、IoT/エッジAIワークロード向けに最適化された世界初のArmv9エッジAIプラットフォームを追加したことを発表しました。拡大の一環として、Arm Cortex®-A320 CPUは2025年11月、Arm Ethos™-U85 NPUは2026年初頭にArm Flexible Accessを通じて提供を開始します。エコシステム全体でイノベーションがさらなる進化を遂げることで、少人数のスタートアップから世界をリードするOEMまであらゆる企業の、次世代のインテリジェントなエッジデバイスの開発の加速を後押しします。
Armのシニア・バイスプレジデント兼IoT事業部門ジェネラル・マネージャーのポール・ウィリアムソン(Paul Williamson)は、次のように述べています。「AIコンピューティングの次なるイノベーションの波は、データが生成される場所の近く、つまりエッジにおけるデバイスやインターフェース、システムで展開されるでしょう。ウェアラブル端末、AIアシスタント、スマートカメラ、コネクテッド家庭用機器、ロボットなどの幅広いユースケースを可能にする、高性能かつスケーラブルなコンピューティングの中にこそ本当の機会は存在します」
こうした可能性を真に実現するため、Armはエコシステム内のすべての企業が、参入障壁を下げつつ市場投入期間を短縮できるよう、Armテクノロジーを利用しやすい環境を提供し続けます。
参入障壁を下げてイノベーションを加速:Armv9エッジAIプラットフォームを加えてArm Flexible Accessがより強力に
Arm Flexible AccessにArmv9エッジAIプラットフォームを追加することで、Armは今後、AI対応エッジデバイスを開発するすべての企業を対象に、スムーズな市場参入、低コスト、迅速なイノベーションを可能にする最適な環境を提供します。それにより、インテリジェントなエッジデバイスの拡張に求められる、組込みセキュリティ機能を備えた最高のパフォーマンスと電力効率が実現します。
今年発表されたArmv9エッジAIプラットフォームは、超高効率なArm Cortex-A320 CPUとArm Ethos-U85 NPUを搭載し、10億以上のパラメータのオンデバイスAIモデルを実現しつつ、ポインタ認証コード(PAC)、分岐ターゲット識別(BTI)、メモリタギング拡張(MTE)など、Armv9の高度なセキュリティ技術を採用することで、重要なアプリケーションとデータをエッジで保護します。
機械学習(ML)性能を実現するScalable Vector Extension 2(SVE2)などのArmv9のアーキテクチャ機能と、Ethos-U85の効率性が組み合わさることで、スマートカメラ、スマートホームアプリケーション、産業オートメーション、高度なヒューマン・マシン・インターフェースなど、次世代エッジAIアプリケーションのための強力な基盤が実現します。これにより、視覚、音声、ジェスチャーを通じたよりスマートかつ自然なインタラクションが可能となり、推論やデータ処理をオンデバイスで安全に実行しながら、機械が人間のように認識・応答できるようになります。
このArm Flexible Accessの最新のマイルストーンは、Armのエコシステム全体のエッジAIのイノベーションに対する重要なコミットメントを示しています。VDC Researchによると、2028年には、AIがIoTプロジェクト全体で使用される主流の技術になると予想されますが、Armプラットフォームはすでにこうした変革の中心的存在となっています。
Arm Flexible Accessはパートナーに対し、Armの幅広い技術、ツール、リソースへの先行アクセスを低コストまたは無償(条件を満たしたスタートアップ企業向け)で提供します。このモデルはイノベーションの原動力であることが実証されており、企業は設計を自由に実験・反復でき、ライセンス料は、最終的な設計で使用される技術のみが対象となります。これにより、Raspberry Pi、Weeteq、Hailo、SiMa.aiなどのパートナーによる画期的なエッジAI技術が実現しています。過去5年間で、Arm Flexible Accessを通じて約400件のテープアウトが成功しており、300社以上のアクティブメンバーが参加しています。こうした設計の半数以上は、組込み/IoTアプリケーションを対象としており、新たなインテリジェンスをエッジに展開しています。
エッジAIコンピューティング環境を定義
世界をリードする技術を誰もが利用できるようにし、Armエコシステム内のすべての人々にイノベーションを届けることは、常に変わることのないArmの使命です。Armv9がArm Flexible Accessで利用可能となった今、Armは次世代のイノベーターを対象に、高性能化、AI機能の強化、効率化、セキュリティの強化に対する需要の高まりに応える上で必要なエッジAI向けの最先端アーキテクチャと各種ツールへのアクセスを提供し続けていきます。
Armについて
Armは、業界最高の性能と電力効率に優れたコンピューティング・プラットフォームであり、コネクテッドな世界における人口の100%に貢献する比類のないスケールを備えています。Armは、演算に対する飽くなき需要に応えるため、世界をリードするテクノロジー企業に先進的なソリューションを提供し、各社がAIによるかつてない体験や能力を解き放つことができるよう支援しています。世界最大のコンピューティング・エコシステムと2,200万人のソフトウェア開発者とともに、私たちはArm上で築くAIの未来を形作っていきます。
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