Arm、AGI CPUとNeoverse CSS N4によりエージェント型時代に向けたAIインフラストラクチャを拡大
英Arm(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:神奈川県横浜市、以下Arm)は、Arm Everywhere Chinaにおける「Neoverse CSS N4」の発表に関するブログ記事を公開しました。
発表の概要:
- Arm Neoverse CSS N4は、Arm史上最も構成の自由度が高いコンピュート・サブシステム(CSS)を提供し、最短でCSSからシリコンへの実装を実現します
- クラウドプロバイダー、OEM、ソフトウェアパートナーがArm上でAIインフラを構築・展開する中、AIエコシステム全体でArm AGI CPUの採用が加速しています
- Armは、次世代のエージェント型AIに向けた共通のコンピューティング基盤を提供します
エージェント型AIは、AIインフラストラクチャに対する要求を根本から変えつつあります。AIが単なる推論から自律的な行動へと移行するにつれ、エージェントは推論、データ取得、ツールの呼び出し、データベースや他のエージェントとの連携を行うようになり、データセンター全体でCPUベースの演算需要が大幅に増大しています。しかし、インフラに求められる要件はワークロードによって異なります。スケールアウトやデータプレーンのユースケースでは最大限のスループット効率が重視される一方、エージェント型やパフォーマンス重視のアプリケーションでは応答性の高いCPU性能が求められます。Armはすでにデータセンターにおいて大規模な実績を有しており、IDCのレポートによると、Armベースのラックスケール・サーバーがx86を抜き、アクセラレーテッドコンピューティングにおいて主流のプラットフォームとなっています。
本日、Armはこうした業界の変革を後押しする新たな取り組みを発表しました。AIインフラには万能な単一のアプローチは存在しないため、Armは顧客がそれぞれのワークロードに最も適した選択ができる柔軟性を提供しています。新たなコンピュート・サブシステム「Neoverse CSS N4」により、顧客はスループット効率を最大限に高めた独自のチップを構築できる一方、「Arm AGI CPU」は応答性の高いエージェント型AI向けに設計された量産対応のチップを提供します。これらはすべて、共通のNeoverseプラットフォームとソフトウェアエコシステム上で実現されます。
Neoverse CSS N4による差別化された半導体開発の加速
AIインフラストラクチャはヘテロジニアス(異種混在)化が進んでおり、一部の実装環境では、特注のコンピュートプラットフォームからDPU、ネットワーキング、その他の専用設計に至るまで、特定のシステムアーキテクチャや機能に合わせた半導体が求められます。
Neoverse CSSは、そうした設計領域にもArmの適用範囲を広げ、パートナーに実績のある統合型コンピュート基盤を提供します。これにより、エンジニアリングの負荷、統合リスク、チップの完成までの期間を削減しながら、独自の要件に合わせた構成が可能になります。Neoverse CSS N4はそのアプローチをさらに進化させ、Arm史上最も構成の自由度が高く、CSSから半導体製品完成に至る最短の道筋を提供します。
1ダイあたり最大128コアを搭載するCSS N4は、LPDDR6メモリとPCIe Gen 7接続をサポートし、Neoverse CSS N3と比較して最大2倍の性能、最大1.25倍のワット当たり性能、最大1.75倍のメモリ帯域幅を実現します。これらの進化が一体となり、エージェント型AIによってシステム全体でデータ移動、アクセラレータのオーケストレーション、並行演算が増大する中で必要とされるコンピュート密度、高速メモリ、および高速I/Oを提供します。
「Arm Total Design」エコシステムは、早期のIP検証とソフトウェア開発を通じて量産化へのプロセスをさらに加速させます。これは、Armが現在フィジカルAI領域にも拡大している協業モデルです。
エージェント型AIを大規模に推進するArm CPU
すべての顧客がカスタムシリコンを構築する必要があるわけではありません。量産対応のコンピュート環境をすぐに展開したい顧客向けに、「Arm AGI CPU」はNeoverseプラットフォームの性能と効率性をもたらします。
発表以来、OpenAI、Meta、Cloudflare、Oracle、SAP、Lenovo、Supermicro、Verdaなど、AIエコシステム全体の企業がArm AGI CPUを中心としたソリューションの開発を進めています。
より広範なクラウドエコシステムにおいても、各社はすでにArm上でエージェント型AIをサポートしています。Google CloudはAxionベースのGKE上でエージェント・サンドボックスを実行し、Microsoft AzureはCobalt 200によってサンドボックスでのツール実行を加速させ、NVIDIA Veraはエージェント型ワークロードを加速させるよう設計されています。
ByteDanceのクラウドコンピューティング部門であるVolcano Engineは、同プラットフォーム上で次世代クラウドサービスを展開し、Arm AGI CPUを搭載した初のエージェント型サンドボックスを市場に投入することで、大規模なエージェント・ワークロード向けの安全でエラスティック(柔軟でスケーラブル)な環境を提供しています。
次なる未来に向けた基盤構築
私たちはまだ、エージェント型AI時代の幕開けに立ったばかりです。エージェントが普及するにつれ、インフラストラクチャはより多くのデータを処理し、より多くのアクセラレータを連携させ、より多くの並行演算をサポートする必要が生じます。これにより、消費電力1ワットあたり、サーバーラック1台あたり、そして投資額1ドルあたりから得られる価値を最大化することの重要性が一層高まります。
次世代エージェント型AIに向けた共通のコンピューティング・プラットフォームとして、業界はArmへと結集しつつあります。Arm AGI CPUとNeoverse CSS N4により、お客様は性能、効率性、ソフトウェア互換性という共通の基盤を維持しながら、自社のインフラに最も適したアプローチを選択することができます。
Armについて
ArmはAIの基盤となるプラットフォームとして、電力効率に優れた高性能コンピューティングを提供し、コネクテッドな世界の100%の人々にリーチしています。演算に対する飽くなき需要に応えるべく、ArmのプラットフォームはコアIP、先進的なコンピュート・サブシステム、そして専用シリコンへと領域を拡大しており、世界をリードするテクノロジー企業が柔軟にAIを設計・構築し、大規模に実装できるよう支援しています。私たちは、2,200万人を超えるソフトウェア開発者が集う世界最大のコンピューティング・エコシステムとともに、Armを基盤とするAIの未来を築いていきます。
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