Arm、エコシステムを結集しフィジカルAIの次なるフェーズの構築と定義へ

英Arm(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:神奈川県横浜市、以下Arm)は、Arm Everywhere Chinaにおける「Arm Total Design for Physical AI」の発表に関するブログ記事を公開しました。
発表の概要:
- 「Arm Total Design」がフィジカルAIへと拡大し、技術スタック全体にわたる専門知識を結集することで、統合の複雑性を低減し、自律システムの開発を加速します
- 「Robotics Capability Framework」は本エコシステムにおける最初の共同イニシアチブのひとつであり、ロボットシステムを定義し、その進化を促す共通言語の確立に向けた出発点となります
- フィジカルAIエコシステム全体から80社以上の企業が「Arm Total Design for Physical AI」に参画しています
エージェント型AIがインテリジェントシステムの可能性を押し広げる中、フィジカルAIは、世界に不可欠な資源の採掘、食糧の生産、製品の製造、そして人やモノの移動を支える産業へとそのインテリジェンスをもたらしています。これらの産業は世界で数兆ドル規模の経済活動を担っており、2030年代には年間2,000億ドル規模のコンピュート需要が見込まれる巨大な事業機会¹である一方、最も変革が困難な産業でもあります。
この機会を切り拓くには、AIモデル、ソフトウェア、コンピュート、センサー、アクチュエータを統合し、信頼性を備え、大規模に展開できる完全なシステムを構築することで、インテリジェントなマシンが検知、推論、行動できるようにする必要があります。単一の企業だけでこれを解決することはできません。ますます複雑化するエコシステム全体での連携を深め、分断を抑えながらもイノベーターが差別化を図れる柔軟性を備えた共通の基盤が必要です。
本日、Armは共通基盤の構築と各社の差別化の双方を前進させる取り組みを発表しました。AWS、ECARX、Hugging Face、Liquid AI、NXP、PlusAI、PSYONIC、QNX、Qwen、Siemens、Unitree Roboticsなど、フィジカルAIの技術スタックを網羅する80社以上の企業を結集し、フィジカルAIの開発を加速させる「Arm Total Design for Physical AI」を発表しました。また、エコシステムにおける最初の共同イニシアチブのひとつとして、ロボットの能力を定義・進化させるための共通言語の出発点となる「Robotics Capability Framework」を導入します。
Arm Total Designの拡大により、フィジカルAIスタック全体のイノベーションを加速
自動運転車とロボティクスは、認識、AI、リアルタイム制御、安全性、効率的なコンピューティングなど、共通する多くの課題に直面しています。OEMやパートナー企業は、統合リスクを低減し、ワークロードを最適化し、概念実証(PoC)から実導入への移行を迅速化する必要があります。クラウドAI向け「Arm Total Design」で実証されたように、緊密な協業モデルを通じて技術スタック全体のパートナーを結集させることは、これらの課題解決に寄与します。
「Arm Total Design for Cloud AI」は、ソフトウェアスタック、AIモデル、センサー、コンピュートハードウェア、仮想プラットフォーム、デジタルツインなどの専門知識を結集し、ソリューションの早期開発と検証を可能にします。この協業アプローチの成果は自動車分野ですでに現れており、Arm、AWS、Google、HERE、RemotiveLabs、Siemensが統合型デジタルコックピットのリファレンスソリューションで連携し、開発者は半導体チップの完成を待つことなく、「Arm Zena CSS」上で複雑な車載ソフトウェアの開発、テスト、検証を行うことができます。
ロボティクス・エコシステムとともに共通言語を構築
Armのチーフアーキテクトであるリチャード・グリゼンスウェイトが新たなマニフェストで述べているように、ロボティクスは急速に進化していますが、高度化するインテリジェントマシンの能力を記述、比較、伝達するための共通の手法が業界にいまだ存在していません。この分断は、ロボットシステムの設計、統合、大規模展開を困難にしています。SAEレベルが自動運転における共通の語彙を確立したのと同様に、ロボティクスにも独自の共通言語が必要です。そしてArmは、業界を結集してこの課題に取り組む独自の強みを備えています。
「Robotics Capability Framework」は、ロボットシステムの高度化レベルを定義し、現実世界のユースケースと、遅延、コンピュート配置、メモリや電力の制約、確定性、安全性といったロボットの挙動、出力、システム要件とを結びつけます。その初期構造はロボティクス・エコシステム全体の視点とフィードバックに基づいて構築されており、今後もAnaxi Labs、ANYbotics、FMC³ Robotics、Fourier、GALBOT、Gravis Robotics、Lenovo、McKinsey、Robotec.aiなどの企業とともに本フレームワークを形作っていきます。より広範な業界の皆様にも、専門知識を提供いただき、今後のフレームワークの発展にご協力いただけるよう呼びかけています。

フィジカルAIの大規模展開には、エコシステム全体でのアプローチが必要
AIがますますエージェント型へと進化する中、次なるフロンティアはそのインテリジェントな力を実世界にもたらすことです。これは現代における最大規模のコンピューティング市場の事業機会であり、その実現には技術的なブレークスルー以上のものが必要です。エコシステムが革新を起こし、差別化を図り、大規模展開することを可能にする共通基盤が必要となります。
Armはそのエコシステムを結集し、次なる展開を形作り、技術的ブレークスルーから大規模な実用化の道のりを加速させ、AI主導の新たな経済成長の波を切り拓いていきます。
Arm Total Design for Physical AIの詳細や、Robotics Capability Frameworkへの参加方法はリンクをご確認ください。
¹Armの試算に基づく
Armについて
ArmはAIの基盤となるプラットフォームとして、電力効率に優れた高性能コンピューティングを提供し、コネクテッドな世界の100%の人々にリーチしています。演算に対する飽くなき需要に応えるべく、ArmのプラットフォームはコアIP、先進的なコンピュート・サブシステム、そして専用シリコンへと領域を拡大しており、世界をリードするテクノロジー企業が柔軟にAIを設計・構築し、大規模に実装できるよう支援しています。私たちは、2,200万人を超えるソフトウェア開発者が集う世界最大のコンピューティング・エコシステムとともに、Armを基盤とするAIの未来を築いていきます。
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