英ARM社(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:横浜市港北区、以下ARM)は、米国カリフォルニア州サンディエゴで開催されたDAC(デザイン・オートメーション・カンファレンス)で、AMBA 4 AXIコヒーレンシ・エクステンション(ACE™)を含む最新のAMBA® 4インタフェースおよびプロトコル仕様を発表しました。
キャッシュ・コヒーレンシは、マルチコア・コンピューティング・アプリケーションで、共有リソースのローカル・キャッシュに保存したデータのコヒーレンシを効率的に維持するために不可欠とされます。AMBA 4 ACE仕様は、ARM® Cortex™-A15 MPCore™プロセッサとARM® Mali™-T604グラフィックス・プロセッサなど、マルチコア・プロセッサのクラスターにおけるシステム・レベルのキャッシュ・コヒーレンシを実現します。これにより、複雑なヘテロジーニアスSoC設計の性能と電力効率が最適化され、モバイル、ホーム、ネットワーク、ゲーム・アプリケーションにおける次世代コンピューティングが可能となります。
表示画面を持つ機器の処理性能は、1990年代半ばに比べて700倍以上に向上しました。この性能向上を後押ししたのは、高性能なヘテロジーニアス・マルチコア処理のような新しいテクノロジーです。このような新テクノロジーは、システムIP、特にメモリ・サブシステム、ハードウェア、ソフトウェア・レベルでのIPの需要を高めました。レイテンシ、帯域幅、消費電力、性能から生じる問題は、まだ解決されていません。このため、オフチップ・メモリ・トラフィックとソフトウェア・キャッシュ・メンテナンスを最小限に抑え、プロセッサ・サイクルを節約するために、効果的なハードウェア・コヒーレンシの重要性が増しています。
AMBAは、オンチップ・インターコネクト・メソドロジの事実上の標準であり、デジタル・エレクトロニクス業界の大半に支持されています。最新仕様は、Arteris、ケイデンス、Jasper、Marvell Semiconductor、メンター・グラフィックス、Sonics、ST-エリクソン、シノプシス、ザイリンクスなど、大手半導体、EDA、検証ベンダ各社が協力して作成したものです。
Marvell Semiconductor社のプロセッサ・デザイン部門エンジニアリング担当副社長であるHongyi Chen氏は、次のように述べています。「Marvellは、AMBA 4仕様内のハードウェア・コヒーレンシの標準化に積極的に貢献しています。AMBA 4 ACEの主な利点は、標準プロトコルによって開発エコシステムを形成し、将来のハードウェア設計を大幅に容易にすることです。このプロトコルは、キャッシュ・コヒーレンシのトランスペアレントな管理を可能にし、ソフトウェア・エンジニアの負担を大きく削減します。」
ST-エリクソン社のプロセッサ・サブシステム&プロダクト・ライフサイクル・マネジメント担当副社長兼ジェネラル・マネージャであるJim Nicholas氏は、次のように述べています。「ST-エリクソンは、システムの複雑化に伴ってコヒーレンシをハードウェアで支援するニーズを、長年にわたって認識しています。キャッシュ・コヒーレント・インタコネクトの早期ライセンシである当社は、高エネルギー効率、高性能の当社ワイヤレス・プラットフォームでヘテロジーニアスマルチプロセシングを最大限に活用できるAMBA 4 ACE仕様の発表を歓迎します。」
ザイリンクス社のプロセシング・プラットフォーム担当副社長であるLawrence Getman氏は、次のように述べています。「ザイリンクスは、ソフトウェア・コミュニティのためのハードウェア・リソースの標準化と進展を強く支持しています。AMBA 4 ACEは、エコシステムを強化し、ARM CPUとプログラマブル・ロジック・ベースの処理を組み合わせによって高まるシステム性能をさらに最適化するコヒーレントなオンチップ・メモリ・ソリューションの開発を促進します。」
ARMのプロセッサ部門マーケティング担当ディレクタであるMichael Dimelowは、次のように述べています。「複雑なヘテロジーニアス組み込みマルチプロセシングSoCの設計者は、安定した仕様、設計/検証ツール、システムIPを求めています。これにより、開発するデバイスのオフチップ・メモリ・トランザクションが最小限に抑えられ、性能と電力効率が最大限に高まるからです。AMBA 4 ACEは、性能とエネルギー効率の最適なバランスを取り、将来のCortex-AおよびMali GPUプロセッサ・サブシステムの開発と普及を成功させる大きな要素です。」
AMBA 4 ACE仕様の概要 AMBA 4 ACE仕様は、高性能マルチコア・プロセッサのためのシステム・レベルのキャッシュ・コヒーレンシにより、大量のデータ/キャッシュ共有の管理、コンポーネント間通信の増加、共有キャッシュと外部メモリにアクセスする処理エンジンの追加に対応します。キャッシュ・コヒーレンシ管理、メモリ・バリア、仮想メモリ管理の標準的な方法の公開は、ソフトウェア・キャッシュ・メンテナンスを削減し、プロセッサ・サイクルを節約するとともに、外部メモリ・アクセスを減少させます。
システム・アーキテクトは、メモリ・サブシステムにメモリ・バリアを導入することで、命令順序を最適化し、必要に応じてシステム性能を高めることができます。分散型仮想メモリ・シグナリングは、最新のARMアーキテクチャとCortex-A15プロセッサに導入されたメモリ仮想化をシステムMMUにまで拡大することにより、外部メモリをさらに効率的に利用し、複数のオペレーティング・システム(OS)が、適切なハイパバイザのもとでハードウェア・リソースを共有できるようにするものです。
最新仕様は、AMBA 4プロトコルのフェーズ2です。2010年に発表されたAMBA 4仕様のフェーズ1は、AXI™インタコネクト・プロトコルの拡張ファミリの定義を含んでいました。現在までに2,500の企業や団体に属する4,000人以上のエンジニアがフェーズ1をダウンロードしています。
AMBA 4 ACE仕様と関連ホワイトペーパーは以下からダウンロードできます。http://www.arm.com/products/system-ip/amba/amba-open-specifications.php 以下のリンクから、オンデマンドのウェビナーもご利用いただけます。
http://event.on24.com/r.htm?e=316856&s=1&k=83354E67AC06034A566F9AB156CD55A1
AMBAの概要
AMBAプロトコルは、システムオンチップ(SoC)内の機能ブロックの接続と管理に関するオンチップ・インタコネクト仕様の事実上のオープン標準です。AMBAプロトコルは、多数のコントローラやペリフェラルを含むマルチプロセッサ設計の開発を可能にします。1995年の発表以来、重複を除いて8,000人のAMBAエンジニアが、AMBA 2、AMBA 3、AMBA 4仕様をダウンロードしています。
ARM社概要
ARMは、ワイヤレス、ネットワーク、コンシューマ・エンターテイメント・ソリューションからイメージング、自動車、セキュリティ、そしてストレージ機器といった高度なデジタル製品のコアとなる技術をデザインしています。ARMが提供する総合的な製品・IP(知的財産)には、32 ビット組込みRISCマイクロプロセッサ、グラフィックス・プロセッサ、ビデオ・エンジン、組み込みソフトウエア、セルライブラリ、組み込みメモリ、高速コネクティビティ製品、ペリフェラル、開発ツールが含まれます。ARMは、総合的なデザインサービス、トレーニング、サポート、メンテナンスとARMの幅広いパートナーコミュニティと共に、信頼性の高い製品を迅速に市場へ投入するためのトータルシステムソリューションを、大手エレクトロニクス企業に提供しています。ARMについて詳しくは当社日本語Webサイト(http://www.jp.arm.com/)や、以下リンク(英語)をご覧ください。
※ARMはARM社の登録商標です。Cortex、Cortex, CoreLink, CoreSight, Connected Community、MPCoreはARM社の商標です。その他のブランドあるいは製品名は全て、それぞれのホールダーの所有物です。「ARM」とは、ARM Holdings plc、その事業会社であるARM Limited、各地域の子会社であるARM Inc.; ARM KK; ARM Korea Limited.; ARM Taiwan Limited; ARM France SAS; ARM Consulting (Shanghai) Co. Ltd.; ARM Germany GmbH; ARM Embedded Technologies Pvt. Ltd.; ARM Norway, AS and ARM Sweden ABの全部または一部を意味します。
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