英ARM社(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:横浜市港北区、以下ARM)は、Midgardアーキテクチャをベースとし、スーパーフォンやタブレット、スマート・テレビなどの高性能機器をターゲットとしたGPUファミリの最新製品、ARM® Mali™-T658グラフィックス・プロセシング・ユニット(GPU)を発表しました。Mali-T658 GPUは、マルチコア設計にARM独自のシステムレベル・アプローチを採用し、性能とエネルギー効率の両方を最適化しています。ハイエンド機器に対する消費者ニーズに対応するため、Mali-T658 GPUは、現在の主流コンシューマ製品に幅広く使用されているMali-400 MP GPUに比べ、最大10倍のグラフィックス性能を提供します。また、Mali-T604 GPUの4倍のGPUコンピュート性能により、画像処理、拡張現実(AR)など、従来グラフィックス処理を使用していなかった分野で、多数の新しい用途を可能にします。
グラフィックス・スペシャリストおよびリサーチ・コンサルタンシーである米Jon Peddie Research社の社長、Jon Peddie氏は、次のように述べています。「最近のbig.LITTLE処理およびARMv8アーキテクチャの発表に続き、Mali-T658の発表も、ARMが組み込み分野の異種コンピューティングの進化を追求していることを示しています。これにより、低消費電力アプリケーションに対応する高性能グラフィックス/コンピュート・システムが実現するでしょう。」
富士通セミコンダクター社、LGエレクトロニクス社、Beijing Nufront社、Samsung社などのARMのリードパートナーに支持されているMali-T658 GPUは、「常時オン、常時接続」に対応する多様な機器にハイクオリティのグラフィカル・インタフェースを提供するよう設計されています。これには、高性能で消費エネルギー重視型のスーパーフォン、スマートフォン、タブレットなどがあります。Mali-T604 GPUの人気を踏まえたMali-T658は、最大8個のコアに対応するスケーラビリティを備え、各コアの演算パイプライン数を2倍にすることにより、ARMの性能上の優位を強化します。また、最新のARMv8アーキテクチャと互換性があります。
中国Beijing Nufront社のVP MarketingのRock Yang氏は、次のように述べています。「ARMは、CPU、GPU、インタコネクト・テクノロジーを、最適化したコヒーレントなシステムに統合するとともに、それによって性能とデータ共有効率を向上させる独自の立場にあります。これにより、Beijing Nufront社のようなパートナーは、各システム・コンポーネントの優れた機能を最大限に活用し、ARMテクノロジー・ベースのコンピュート・サブシステムにおけるスループットを最大化できます。」
MidgardアーキテクチャをベースとしたすべてのMali GPUに対応する共通ドライバ群の同時提供は、製品化期間を短縮するだけでなく、将来における実装に対するソフトウェアのアップグレードコストを最小限に抑えます。ARM Mali-T658 GPUは、Microsoft DirectX® 11, Khronos OpenGL® ES, OpenVG™, Khronos OpenCL™, Google ® Renderscript ™ and Microsoft DirectCompute®など、幅広いグラフィックス/コンピュートAPIをサポートします。
Mali-T658は、スタンドアロン・モードまたはbig.LITTLE処理モードで、ARM Cortex™-A15、Cortex-A7プロセッサとシームレスに協調するよう設計されています。Mali Job Managerは、自律性を持ち、少ないCPU負荷でグラフィックス処理を実行するため、big.LITTLE CPUシステムとの併用に非常に適しています。Mali-T658は、適切なタスクに適切なプロセッサを使用することにより、常時オン、常時接続タスクを処理するCPUと並行して、GPUコンピュート・タスクを処理できます。最大8個までのコアに対応するMali-T658 GPUは、1つのコヒーレントなインタフェースを通じ、CPUとGPUの性能レベルを一致させるかつてない電力効率と柔軟性、スケーラビリティを提供します。
ARMのメディア・プロセシング部門ジェネラル・マネージャであるPete Huttonは、次のように述べています。「Mali-T658 GPUを搭載した次世代のコンシューマ機器は、美しいユーザ・インタフェースとデスクトップ並みのグラフィックスに対するユーザの期待に応えます。ユーザ・インタフェースがわかりやすいことは、消費者が接続した機器の機能を最大限に利用し、高度なユーザ・エクスペリエンスを得られることを意味します。これには、HDゲームのほか、拡張現実など、演算処理を多用する新しいアプリケーションも含まれます。」
マルチコアCPU/GPU設計におけるキャッシュ・コヒーレンシの重要性
キャッシュ・コヒーレンシは、マルチコア・コンピューティング機器がローカル・キャッシュに保存したデータの一貫性を維持する上で欠かせません。キャッシュ・コヒーレンシは、複雑な異種SoC設計の性能とエネルギー効率を最適化し、次世代の高性能コンピューティング機器の登場を可能にします。最新のCoreLink™などのARMシステムIPは、Cortex-A15 MPCore™プロセッサ、Mali-T658グラフィックス・プロセッサなど、マルチコア・プロセッサのクラスタにわたってシステム・レベルのキャッシュ・コヒーレンシを可能にします。
Editor’s Note:
公開済みのクロノス仕様をベースとするMali GPUは、クロノス適合性試験プロセス(Khronos Conformance Testing Process)に適合または今後の適合が見込まれています。詳細については以下リンクをご覧ください。
http://www.khronos.org/conformance
ARM社概要
ARMは、ワイヤレス、ネットワーク、コンシューマ・エンターテイメント・ソリューションからイメージング、自動車、セキュリティ、そしてストレージ機器といった高度なデジタル製品のコアとなる技術をデザインしています。ARMが提供する総合的な製品・IP(知的財産)には、32 ビット組込みRISCマイクロプロセッサ、グラフィックス・プロセッサ、ビデオ・エンジン、組み込みソフトウエア、セルライブラリ、組み込みメモリ、高速コネクティビティ製品、ペリフェラル、開発ツールが含まれます。ARMは、総合的なデザインサービス、トレーニング、サポート、メンテナンスとARMの幅広いパートナーコミュニティと共に、信頼性の高い製品を迅速に市場へ投入するためのトータルシステムソリューションを、大手エレクトロニクス企業に提供しています。ARMについて詳しくは当社Webサイト(http://www.arm.com/)や、以下リンク(英語)をご覧ください。
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※ARMはARM社の登録商標です。CortexはARM社の商標です。その他のブランドあるいは製品名は全て、それぞれのホールダーの所有物です。「ARM」とは、ARM Holdings plc、その事業会社であるARM Limited、各地域の子会社であるARM Inc.; ARM KK; ARM Korea Limited.; ARM Taiwan Limited; ARM France SAS; ARM Consulting (Shanghai) Co. Ltd.; ARM Germany GmbH; ARM Embedded Technologies Pvt. Ltd.; ARM Norway, AS and ARM Sweden ABの全部または一部を意味します。
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